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ヒヤリハットの集め方|日報アプリの1問と建設現場の例文5つ

公開日:  直感日報 編集部 約 8 分で読めます

ヒヤリハットの集め方|日報アプリの1問と建設現場の例文5つ

ヒヤリハットの集め方は、あった人が出す報告書だけではありません。毎日の日報で全員に「なし / あり」を必ず答える 1 問を聞けば、なしの日も記録に残り、ありの日だけ中身を書けば足ります。

この記事でわかること
- 厚生労働省の用語解説は、労働者を責めないという取決めをして実行しないと、ヒヤリハットの制度が長続きしないと書いている(厚生労働省 職場のあんぜんサイト「ヒヤリハット」・2026-10-13 確認)
- 新潟労働局が公開した食品会社の報告制度の例は、報告書の作成・提出を職長が代理してもかまわないとしている(新潟労働局「ヒヤリハット事例・想定ヒヤリ報告制度の導入について(例)」・2026-10-13 確認)
- 建災防の「新ヒヤリハット報告」は、体験を「墜落しそうになった」など 12 区分から選ばせ、回答を個人が特定されないよう取り扱うとしている(建設業労働災害防止協会「建災防方式『新ヒヤリハット報告』のすすめ」・2026-10-13 確認)
- 直感日報では、選んだ答え(「ヒヤリあり」など)の件数は集計されず、数値の列に入れた件数だけが直近 7 日・30 日で人ごとに集計される(直感日報の製品の仕様・2026-10-13 確認)

ヒヤリハットの集め方は 3 つ — 報告書・専用アプリ・日報アプリの 1 問⁠

ヒヤリハットは、あった人が報告書を出す型、専用アプリで送る型、毎日の日報の 1 問で全員に聞く型の 3 つで集められます。

厚生労働省の用語解説は、仕事中に「ヒヤっとした、あるいはハッとしたことを取り上げ」、災害防止に結びつける活動をヒヤリハット活動と呼びます(厚生労働省 職場のあんぜんサイト「ヒヤリハット」・2026-10-13 確認)。

「ヒヤリハットは専用アプリでないと集まらない」と考えがちですが、集め方は次の 3 つです。

  • 報告書 — ヒヤリとした人が報告書を書き、安全担当に出す型です。新潟労働局が公開した食品会社(製造業)の例がこの流れです(新潟労働局「ヒヤリハット事例・想定ヒヤリ報告制度の導入について(例)」・2026-10-13 確認)。
  • 専用アプリ — その場で送る、名前を伏せて出す、種類ごとに分析するといった用途に向けて作られた道具です。
  • 日報アプリの 1 問 — 毎日の日報に、全員が必ず答える「なし / あり」の 1 問を置く型です。どの出典の推奨でもなく、当社の整理です。

起きた事故の報告書は別の書類で、工事事故報告書の様式と出し先の記事にあります。

では、3 つ目の型の 1 問をどう作るか。

日報に 1 問足す組み方 — 必ず答える選択と、明細の 6 列【表】⁠

1 問は「ヒヤリなし / ヒヤリあり」から 1 つを選ぶ必須の項目にし、中身は必須にしない明細の 6 列で受けます。

問いは「今日、ヒヤリとしたことはありましたか」とし、項目の種類を「選択」、選択方式を「1つだけ選ぶ」にして、「提出に必須にする」をオンにします。必須の項目は空では提出できないため、出した日報には必ず答えが入ります。

選択肢は「ヒヤリなし」「ヒヤリあり」と名付けます。選んだ名前は部分一致の検索で探すため、「あり」だけだとほかの文の「あり」まで拾います。

新潟労働局の例は、危険を感じたときの「想定ヒヤリ」も報告の対象に加えています(前掲)。これも集めるなら、3 つ目の選択肢を「想定ヒヤリ」の名前で足します(「ヒヤリあり」の検索に掛からない名前にします)。想定の日に書いた行も ⑥ 件数に入ります。

中身は反復明細の項目で受け、明細は必須にしません。必須にすると、「ヒヤリなし」の日も明細を埋めないと提出できなくなります。

足す先はチームの標準のテンプレートで、別のテンプレートを使うメンバー(割り当て・本人の選択・自分専用)がいれば、そちらにも足します。

明細の文章の 4 列は、新潟労働局の例の報告書の欄(いつ・どこで・どうしていた時・あらまし)に寄せました。

明細の列列の種類書く中身
① いつ文章時刻のころ(「10 時ごろ」)
② どこで文章階・部屋・通路など場所の名前
③ 何をしていて文章そのときの作業と手の動き
④ どうなりかけたか文章「〜しかけた」で止める
⑤ 種類選択建災防の様式の 12 区分から選ぶ(20 個まで)
⑥ 件数数値行ごとに 1

明細の列は 6 列が上限で、この表でちょうど使い切ります。⑥ に各行 1 を入れると、その日の行の数が件数の合計になり、⑥ を空けた行は数に入りません。

日報は 1 人 1 日 1 件なので、同じ日に 2 件ヒヤリとした人は明細の行を 2 つにします。行は 30 行まで足せます。

「ヒヤリなし / ヒヤリあり」の答えも明細も、提出と同時に直感日報(建設・店舗など現場チーム向けの日報管理サービス)のフィードに未読で入ります。テンプレートの編集では、選択の項目を必須にして足し、明細の項目も足しておきます。

その場の通報、名前を伏せた報告、種類ごとの分析は、日報の外の仕組みで受けます。直感日報の 1 問が受け持つ範囲は、毎日聞いて残し、件数の列で数えるところまでです。

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「ヒヤリあり」を選んだ日だけ明細の欄を出す設定や、明細を必須に切り替える設定はありません。「ヒヤリあり」なのに明細が空の日報も届きうるため、その日はコメントで中身を聞き返します。

では、明細の 4 つの文章の列に、何をどう書くか。

建設現場の例文 5 つ — 明細の 4 列で書く⁠

例文は、いつ・どこで・何をしていて・どうなりかけたかの 4 列を、起きかけた動きのところで止めて書きます。

内装工事の 5 つの場面を、明細の行にしました(時刻・場所・場面はすべて架空の例です)。

  • ① 脚立の上での作業 — 9 時半ごろ/2 階の東側の廊下/天井の下地を留めていて/振り返った拍子に、吊りボルトに頭がぶつかりかけた
  • ② 開口部の養生 — 11 時ごろ/3 階の階段室の脇/資材を抱えて後ろ向きに歩いていて/養生の合板がずれた開口に、足を踏み出しかけた
  • ③ 吊り荷の荷下ろし — 13 時半ごろ/北側の荷取り場/下ろす位置で軽量鉄骨の束に手を添えていて/束と柱のあいだに手がはさまれかけた
  • ④ 通路の仮置き — 15 時ごろ/1 階の通路/台車で石膏ボードを運んでいて/仮置きのボードの束に車輪が乗り上げ、体が前へ傾きかけた
  • ⑤ 電動工具のコード — 16 時ごろ/4 階の室内/延長コードを巻き取っていて/被覆が破れたところに、素手で触れかけた

⑤ 種類の列は、建災防の区分から選びます(前掲 建災防の様式)。上の順に「自分からぶつかりそうになった」「墜落しそうになった」「はさまれそうになった」「転倒しそうになった」「感電しそうになった」です。

対策も残すなら、新潟労働局の例の「今後の対策」の欄に倣い、明細の外に文章の項目を足して 1 行で書きます。写真は明細の列に置けないので、付けるなら写真の項目を足します。

巡視や点検で指摘して直させた中身の書き方は、安全日誌の記入例の記事にあります。

集めたあとの読み方と数え方 — 件数の列、みんなの日報、コメント⁠

答えはマネージャーと管理者が読み、件数は数値の列で数え、メンバー同士で読むかは「みんなの日報」で決めます。

毎日の1問に「ヒヤリなし」か「ヒヤリあり」で答え、ありの日だけ明細の6列を書き、件数の列の合計が直近7日・30日の集計に日ごと・人ごとに並ぶ流れを左から右へ示した図

所属チームの分はマネージャー、全チームの分は管理者が、フィードの未読から読みます。

「全員で読み合うのに設定は要らない」と思われがちですが、メンバー同士で読むには、組織の設定で「みんなの日報」を「チーム内で共有」か「会社全体で共有」にします。既定はオフで、変えられるのはマネージャーと管理者です。

オンにすると、その範囲の提出済みの日報が、ヒヤリハットの欄に限らず全部見えます。気分の記録だけは、ほかのメンバーにも管理者にも表示されません。

オンにするかは、ほかの欄まで見せてよいかで決め、オフのままなら朝礼で読み上げて共有します。

閲覧できる人はコメントで返せて、書いた本人にはコメントのメールが届きます(本人が通知を止めていなければ・同じ日は 1 通まで)。

件数の列は、集計の画面で直近 7 日か 30 日の、日ごとの合計とメンバーごとの合計に並びます。集計の画面を開けるのは、マネージャーと管理者です。

2 つのテンプレートに足した場合、集計の画面には「件数」の欄がテンプレートごとに別々に並ぶため、会社の件数は 2 つを足して読みます。件数が 1 件も無い期間は、集計の画面に件数の欄が出ず、CSV にも行が出ません。

CSV も同じ範囲で、列は日付・メンバー・項目・値・単位です。種類・場所・現場の別は出ず、暦月で区切る画面もありません。

月報に月の件数を書くなら、翌月 1 日に直近 30 日の CSV を書き出して月の範囲に絞り、入りきらない月初の 1〜2 日分だけを、月の途中に書き出した CSV から足します。休みで日報を出さない日は 1 問の答えもなく、その日を数に入れるかは自社で決めます。

集計の画面の見方は、日報の数値の見える化の記事にあります。

「ヒヤリあり」の日は、選択肢の名前で検索して拾います。期間は 7・30・90 日から選び、明細の文章も探せますが、数値は検索の対象外です。

専用アプリが向く場面 — その場の報告・匿名・種類別の集計⁠

その場の報告、名前を伏せた報告、種類別の件数表のどれかが要るなら、日報の 1 問ではなく専用アプリの領分です。

求める機能が次のどれかに当たるなら、直感日報では足りません。

  • その場で責任者に知らせ、作業を止めたい — 日報を提出しても、マネージャーや管理者にメールは届きません。急ぐ知らせは電話か口頭で伝え、記録はその日の日報に残します。
  • 名前を伏せて出させたい — 日報には必ず書いた人が付き、匿名の設定はありません。個人が特定されない取り扱いが要るなら、別の仕組みにします。
  • 種類別・場所別・現場別の件数表を作りたい — 集計は件数の列の日ごと・人ごとの合計(チームでの絞り込みは可)までで、選択の答えは数えられません。
  • 集めた結果を全国の平均と比べたい — 建災防の様式が示す、集団分析で全国平均と現場平均を比べる仕組みはありません。
  • アカウントを持たない作業員から、直接出させたい — 書けるのは会社のメンバーとして招いた人で、その人数も料金に数えます。職長がまとめて書くなら、新潟労働局の例の職長の代理に倣い、職長の明細に行を足します。班の誰かにあった日は「ヒヤリあり」を選び、誰の体験かは ③ に書き添え、件数は職長の人ごとの合計に入ります。

作業の前に危険を挙げる KY 活動の位置づけは、KY 活動の実施義務とリスクアセスメントの違いの記事で扱っています。

よくある質問⁠

Q1. 「ヒヤリなし」ばかりが続くときはどうすればよいですか?⁠

厚生労働省の用語解説は、責めない取決めの実行に加え、「朝礼などの機会をとらえ」報告されるよう意識付けをすることも重要としています(前掲)。「ヒヤリあり」と答えた人を責めない決まりを先に伝え、朝礼で例文を読み上げるところから始めます。

Q2. 新ヒヤリハット報告とは何ですか?⁠

建災防が開発した報告の様式で、ヒヤリハットを「災害になる前の脱出事例」であり「成功事例」でもあると位置づけます(前掲)。

Q3. 紙の報告書と日報の 1 問を併用してもよいですか?⁠

両方を使うかは、元請と自社の決まりで決めます。新潟労働局の例の報告書には安全管理者の記入欄もあるため、日報で毎日の有無を聞き、対策の検討は報告書で行う分け方もとれます。

まとめ: 次にやること⁠

  • チームの日報のテンプレートに、「ヒヤリなし / ヒヤリあり」を選ぶ必須の 1 問を足す
  • 明細の 6 列(いつ・どこで・何をしていて・どうなりかけたか・種類・件数)を、必須にせずに足す
  • 例文 5 つを朝礼で読み上げ、「ヒヤリあり」と答えた人を責めない決まりを伝える

ヒヤリハットを毎日の日報の 1 問で聞くと、なしの日もありの日も、出された日報に答えが残ります。

あった人に報告書を任せる型では、手元に届く分が、書く手間を割けた人に偏りやすくなります。

「なし」と答えた日は 1 問で終わり、「あり」の日だけ 4 つの中身を書く形にすれば、紙の日報に 1 行足しても同じ聞き方を続けられます。

「ヒヤリあり」と答えた日の件数は、直感日報の集計の画面で、提出した時点から直近 7 日・30 日の人ごとの合計に足されます。

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※ 例文の時刻・場所・場面は架空の例です。明細の列は新潟労働局の報告制度の例と建災防の様式を参考にした当社の整理です。画面と機能の説明は、2026 年 10 月 13 日に確かめた直感日報の仕様に基づきます。

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