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段階確認書の記入例|誰がどの欄を書くか・いつまでに提出するか

公開日: 2026-08-21 直感日報 編集部

この記事でわかること
- 段階確認書は施工予定表・通知書・確認書の 3 部構成で、受注者が記入するのは施工予定表だけであること
- 段階確認・立会・確認は主体と手段が違うこと(立会は「臨場により」、段階確認は「臨場等により」)
- 提出は工事の完成(東京都要領は完了)時までが原則で、既済部分検査・中間検査の対象工種は当該検査時までになること
- 添付資料は新しく作らず、出来形管理資料に実測値を書き込むのが発注者の示す運用であること
- 段階確認そのものを定めた法令の条文はなく、契約図書上の義務であること

段階確認書の記入例 — 受注者が施工予定表、監督職員が通知書と確認書【早見表】

段階確認書の記入欄は 3 つに分かれていて、受注者が書くのは施工予定表、通知書と確認書は監督職員が記入します。様式を前にして手が止まるのは、1 枚の書式に受注者の欄と監督職員の欄が同居しているからです。記入例を探している方が最初に知りたいのは、たいていそこの切り分けでしょう。早見表を先に置き、用語の違い・受ける工種・提出期限・添付資料まで順に整理します。

様式の部記入するのは書く内容タイミング
施工予定表受注者種別・細別・確認時期項目・施工予定時期着手前に監督員へ報告
施工予定表の記事欄監督職員記事・受領日など報告を受けたとき
通知書監督職員確認種別・確認細別・確認時期項目・確認時期予定日段階確認を行う前に通知
通知書の確認実施日等欄監督職員実施年月日・特記事項段階確認の終了後
確認書監督職員年月日・監督員名すべての段階確認が完了したとき
提出受注者確認を受けた様式一式工事完了時まで(既済部分検査・中間検査の対象工種は当該検査時まで)※共通仕様書は「工事完成時まで」

この表は東京都都市整備局「段階確認」実施要領(令和 8 年 3 月 10 日制定)の様式-1 に沿っています(東京都都市整備局「段階確認」実施要領・2026-08-21 確認)。様式の名称も番号も発注者ごとに違い、東京都都市整備局は 3 部を 1 枚にまとめた様式-1、神戸市は施工予定表と通知書・確認書をそれぞれ様式-19 としています。まずは当該工事の提出書類一覧と特記仕様書で様式番号を確認してください。

段階確認とは — 立会・確認との違いを共通仕様書の定義で切り分ける

段階確認とは、設計図書に示された施工段階において、監督職員が臨場等により、出来形、品質、規格、数値等を確認することです。立会と混同されやすいのですが、現行の共通仕様書は 3 つを別の用語として定義しており、違いは「誰が」と「どうやって」に出ます。

用語主体手段確かめる対象
確認監督職員、検査職員または受注者臨場もしくは関係資料により契約図書に示された事項の適合
立会監督職員臨場により契約図書に示された項目の適合
段階確認監督職員臨場等により設計図書に示された施工段階の出来形、品質、規格、数値等

出典は関東地方整備局 土木工事共通仕様書(令和 8 年 3 月改定)第 1 編 1-1-1-2 の用語の定義 35・36・37 です(関東地方整備局 土木工事共通仕様書 第 1 編 共通編・2026-08-21 確認)。読みどころは 3 点あります。

  • 立会は「臨場により」。監督職員が現場に来ることが定義に入っており、必要な場合は受注者があらかじめ立会依頼書を所定の様式で提出します(第 3 編 3-1-1-4 1.)
  • 段階確認は「臨場等により」。「等」があるぶん、臨場を机上に代えられる余地が定義の側から開いています
  • 確認は主体に受注者が入り、手段も「関係資料により」でよい。資料で適合を確かめる場面まで含む広い言葉です

つまり「段階確認と立会の違い」への答えは、段階確認は施工段階に対して行われ机上に代えられる余地があり、立会は項目に対して監督職員の臨場を前提とするという定義の差です。入口も別で、立会は立会依頼書、段階確認は事前報告から始まります。なお、材料の適合を確かめる材料確認は別の様式です(神戸市では様式-9。設計図書に指定された材料以外は提出不要)。

いつ・どの工種で受けるのか — 段階確認一覧表の読み方と「確認の程度」

受ける工種と時期は、共通仕様書の「表 3-1-1 段階確認一覧表」に種別・細別・確認時期の形で決められています。受注者はこの一覧表に示す確認時期において段階確認を受けなければならない、というのが条文の建て付けです(第 3 編 3-1-1-4 6.(1))(関東地方整備局 土木工事共通仕様書 第 3 編・2026-08-21 確認)。

種別細別確認時期
指定仮設工設置完了時
道路土工(掘削工)土(岩)質の変化した時
舗装工(下層路盤)プルーフローリング実施時
場所打杭工リバース杭・オールケーシング杭 ほか掘削完了時/鉄筋組立て完了時/施工完了時/杭頭処理完了時
重要構造物(函渠工・躯体工〔橋台〕ほか)土(岩)質の変化した時/床掘掘削完了時/鉄筋組立て完了時/埋戻し前
鋼橋仮組立て完了時(仮組立てが省略となる場合を除く)

確認時期はカレンダーの日付ではなく、施工がその段階に到達したタイミングで書かれています。工程表をながめても日付は確定せず、予定時期を書くにはいま現場がどこまで進んだかを日々つかんでおく必要があります。

頻度の目安を「確認の程度」として別に持つ発注者もあります。東京都の実施要領の別表 1 は一般監督と重点監督の 2 段で、たとえば重要構造物・場所打杭工・床版工の鉄筋組立て完了時は一般 30% 程度/1 構造物、重点 60% 程度/1 構造物です。同じ「鉄筋組立て完了時」でも、オープンケーソン・ニューマチックケーソン基礎工は 1 回/1 ロット、トンネルインバート工は 1 回/構造の変化ごとと、種別ごとに値が分かれます。同表は「確認頻度の目安であり、実施に当たっては工事内容、施工状況等を勘案の上、設定する」と注記しています。重点監督の対象は、鉄道または現道上および最大支間長 100m 以上の橋梁工事、掘削深さ 7m 以上の土留工・締切工を有する工事、低入札価格調査制度調査対象工事など(前掲 東京都要領)。

決めるのは着工前です。同要領は「段階確認は、施工計画書作成の段階に、受注者・発注者間で立会い工種、確認頻度を決定しておくこと」と定め、「段階確認が適切に実施されない場合には工事工程に影響を及ぼす可能性がある」とも注意を促しています。

では、決まった工種を実際の様式にはどう落としていくのでしょうか。

段階確認書の書き方 — 施工予定表の報告から確認書の受領・提出まで

書き方の骨格は、受注者が施工予定表を着手前に報告し、監督職員が通知書で確認予定日を返し、確認後に確認書が記入され、受注者が工事完成時までに提出する 6 ステップです。

段階確認の 1 サイクル。施工計画書の段階で受発注者が対象工種と確認頻度を決め、受注者が施工予定表に種別・細別・確認時期項目・施工予定時期を記入して着手前に報告、監督職員が通知書に確認種別・確認細別・確認時期項目・確認時期予定日を記入して通知、受注者が臨場して確認を受け(机上確認のときは施工管理記録・写真等の資料を提示)、監督職員が確認書に年月日と監督員名を記入して通知、受注者が工事完成時(東京都要領は完了時)まで、既済部分検査・中間検査の対象工種は当該検査時までに提出する

  • 対象工種と確認頻度を施工計画書の段階で決める(受発注者)。一覧表の工種と特記仕様書に記載された施工段階が対象です
  • 施工予定表に 4 つの欄を記入し、着手前に報告する(受注者)。共通仕様書は「事前に段階確認に係わる報告(種別、細別、施工予定時期等)を監督職員に提出しなければならない」と定めます(3-1-1-4 6.(2))
  • 通知書で確認予定日が通知される(監督職員)。通知があったときは受注者は段階確認を受けます(同 6.(2))
  • 段階確認に臨場し、確認を受ける(受注者)。準備・人員・資機材等の提供と写真その他資料の整備も受注者の役割です(同 3.)
  • 確認書に結果が記入される(監督職員)。すべての段階確認が完了したときに年月日と監督員名を記入して通知されます(前掲 東京都要領 2(4))
  • 確認を受けた書面を提出する(受注者)。共通仕様書は「工事完成時までに監督職員へ提出しなければならない」と定めます(同 6.(3))。東京都要領は既済部分検査および中間検査の対象工種は当該検査時までという例外を置いています

見落としやすいのが、完成時に見えなくなる部分です。共通仕様書は「監督職員に完成時不可視になる施工箇所の調査ができるよう十分な機会を提供するものとする」と定めます(同 6.(4))。埋戻し前・覆土前という確認時期が一覧表に並ぶのは、この趣旨によるものです。契約図書に基づく報告という点では、工事履行報告書の書き方の記事ときょうだいの関係にあります。

添付資料は新しく作らない — 出来形管理資料に実測値を書き込むのが公式の運用

段階確認のために説明資料を新しく作る必要はありません。東京都都市整備局の実施要領は「受注者は、段階確認のために、新たに説明資料等を作成する必要はない」と明記します(前掲 東京都要領 3(2))。神戸市はさらに具体的で、添付する資料は「請負人が作成する出来形管理資料に、確認した実測値を手書きで記入することとし、新たに作成する必要はない」としています(神戸市 工事関係書類一覧表・最終更新 2026-04-22・2026-08-21 確認)。写真にも省略のルールがあります。

  • 段階確認した箇所は出来形管理写真の撮影を省略できる/臨場した監督員等の立会状況写真は不要(神戸市・東京都。東京都は監督員の補助を指名された者が臨場した場合も同様と明記)
  • 臨場が原則で、得られない場合は机上確認。共通仕様書は「臨場を机上とすることができる。この場合において、受注者は、監督職員に施工管理記録、写真等の資料を提示し確認を受けなければならない」と定めます(3-1-1-4 7.)

つまり、机上確認で提示するものは日々の施工管理記録と写真そのものです。新しい資料を作らなくてよい代わりに、出来形管理資料と日々の記録がそろっていることが前提になります(撮り方は工事写真の管理の記事、出来形数量を月次に積み上げる側は出来高報告書の書き方の記事へ)。

ここまでは契約図書に書いてある手続です。では、そのルールはどこから来ているのでしょうか。

そもそも誰が決めたルールなのか — 会計法・地方自治法から共通仕様書までの三層

段階確認そのものを定めた法令の条文は存在しません。段階確認は、法令が発注者に課した監督義務を契約図書の側で具体化したものです。義務の出どころを三層に分けると位置づけがはっきりします。

国が発注する工事地方公共団体が発注する工事
法律会計法 29 条の 11 第 1 項 — 請負契約を締結した場合は「政令の定めるところにより」「契約の適正な履行を確保するため必要な監督をしなければならない」地方自治法 234 条の 2 第 1 項 — 職員は「政令の定めるところにより」必要な監督または検査をしなければならない
政令予算決算及び会計令 101 条の 3 — 監督は「立会い、指示その他の適切な方法によつて行なうものとする」地方自治法施行令 167 条の 15 第 1 項 — 監督は「立会い、指示その他の方法によつて行なわなければならない」
契約図書共通仕様書の段階確認(関東地整 R8.3 版では第 3 編 3-1-1-4 6.)発注者ごとの標準仕様書・実施要領(東京都は「段階確認」実施要領 様式-1)

条文はいずれも e-Gov の現行施行版で確認しています(e-Gov 法令検索 会計法・予算決算及び会計令・地方自治法・地方自治法施行令・2026-08-21 確認)。政令が挙げるのは「立会い、指示その他の(適切な)方法」までで、段階確認という言葉も、一覧表の工種も、法令には出てきません

三層がつながっていることは、共通仕様書自身が書いています。第 1 編 1-1-1-1 2. は、受注者は監督・検査にあたって「予算決算及び会計令(令和 7 年 8 月改正 政令第 276 号)(以下「予決令」という。)第 101 条の 3 及び 4 に基づくものであることを認識しなければならない」と定めます(前掲 第 1 編)。段階確認は法定手続ではなく、契約図書上の義務である。なお共通仕様書は毎年 3 月に改定され、旧版で 3-1-1-6 だった段階確認は令和 8 年 3 月改定版で 3-1-1-4 に繰り上がりました。条項番号を引くときは、当該工事の設計図書が指定する版で照合してください。

受注者側では、建設業法 26 条の 4 第 1 項が主任技術者・監理技術者に施工計画の作成・工程管理・品質管理その他の技術上の管理を誠実に行う義務を課しています。保存については、同法 40 条の 3 と施行規則 26 条 5 項・28 条が、帳簿と添付書類は引渡しから 5 年間(住宅を新築する工事は 10 年間)、完成図や発注者との打合せ記録などの図書は 10 年間と定めます(e-Gov 法令検索 建設業法・同施行規則・2026-08-21 確認)。段階確認書がこの図書に当たるかは解釈の問題で、ここでは断定しません(日報側の整理は作業日報の保存期間の記事へ)。

施工予定時期を外さないために — 日々の記録から段階確認の段取りをする

弊社が提供する直感日報は日報の記録・数値集計・CSV エクスポートを行うツールであり、段階確認書(様式)の作成や提出、出来形の実測値の転記・判定、出来形管理資料の作成、監督職員への通知や電子的な受け渡し、情報共有システムとの連携はできません。また、勤怠管理・打刻・賃金計算の機能もありません。様式と提出方法は発注者ごとに定められており、記入と提出は受注者・監督職員が行うものです。確認そのものは監督職員の行為で、ツールが代わるものではありません。

担うのは、その日どこまで施工が進んだかを毎日残し、施工予定時期の見当と、机上確認で提示する施工管理記録の土台を作るところまでです。確認時期が施工の到達点で書かれている以上、予定時期は日々の進み具合からしか読めません。施工延長や打設量などの数値項目は設定ゼロで自動集計されます。CSV エクスポートで期間分を一覧にすれば、机上確認の資料や出来形管理資料を用意するときの照合原本になります(記録項目の決め方は現場日報の書き方の記事へ)。

よくある質問

Q1. 段階確認と立会の違いは何ですか?

立会は「監督職員が臨場により」契約図書に示された項目の適合を確かめるもの、段階確認は「監督職員が臨場等により」設計図書に示された施工段階の出来形・品質・規格・数値等を確認するものです(共通仕様書 第 1 編 1-1-1-2 の 36・37)。入口も立会依頼書と施工予定表で分かれます。

Q2. 段階確認書は誰が書くのですか?

受注者が書くのは施工予定表(種別・細別・確認時期項目・施工予定時期)です。通知書と確認書、施工予定表の記事欄・受領日は監督職員が記入します(東京都都市整備局「段階確認」実施要領 様式-1)。

Q3. 監督職員が現場に来られないときはどうなりますか?

机上確認になります。共通仕様書 第 3 編 3-1-1-4 7. は、臨場を机上とすることができるとしたうえで、受注者は施工管理記録、写真等の資料を提示して確認を受けなければならないと定めます。

Q4. 添付資料は新しく作る必要がありますか?

作る必要はない、というのが発注者の示す運用です。東京都は「新たに説明資料等を作成する必要はない」、神戸市は「出来形管理資料に、確認した実測値を手書きで記入する」としています。

Q5. いつまでに提出しますか?

共通仕様書では工事完成時までです(3-1-1-4 6.(3))。東京都要領は工事完了時までを原則としつつ、既済部分検査および中間検査の対象工種は当該検査時までとしています。

Q6. 様式はどこで手に入りますか?

発注者のウェブサイトです。東京都都市整備局は様式-1、神戸市は様式-19 です。名称も番号も発注者ごとに違うので、当該工事の提出書類一覧で使う様式を確認してください。

Q7. 民間工事にも段階確認はありますか?

契約図書に定めがあるかで決まります。段階確認を直接定めた法令はなく、この記事で扱ったのは公共の土木工事で共通仕様書と発注者の要領が定めている範囲です。

まとめ: 段階確認書は「受注者の欄」だけ書けばよい書類

  • 記入欄は 3 つ。受注者が書くのは施工予定表(種別・細別・確認時期項目・施工予定時期)で、通知書と確認書は監督職員が記入する
  • 立会は「臨場により」、段階確認は「臨場等により」。机上確認に代えられる余地は段階確認の側にある
  • 受ける工種と確認時期は段階確認一覧表(表 3-1-1)で決まり、対象工種と頻度は施工計画書作成の段階で受発注者間で決めておく
  • 提出は工事完成時までが原則。既済部分検査・中間検査の対象工種は当該検査時まで(東京都要領)
  • 添付資料は新しく作らず出来形管理資料に実測値を書き込む。臨場した箇所の出来形管理写真と立会状況写真は省略できる
  • 段階確認を定めた法令の条文はない。会計法・地方自治法 → 政令 → 契約図書の三層でたどり着く契約図書上の義務である

まずは提出書類一覧で様式番号を確認し、施工計画書を作る段階で対象工種と確認頻度を監督職員と決めておいてください。施工の到達点を毎日 1 行残せば、予定時期は書けます。

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この記事は直感日報 編集部が提供しています。

<small>※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としています。段階確認書の様式・条項番号・提出時期・添付資料の扱いは発注者ごとに異なり、共通仕様書は毎年改定されて条項番号が動きます。実際の工事では当該工事の契約書・設計図書・特記仕様書・提出書類要領と現場ルール・関係法令を優先し、疑義は監督職員・発注者にご確認ください。</small>