← 日報の書き方・運用ガイド建設・施工現場の日報

材料確認書の記入例|対象になる材料と、段階確認との違い

公開日:  最終更新日:  直感日報 編集部

材料確認書の記入例|対象になる材料と、段階確認との違い

材料確認書の対象は、設計図書が指定した材料だけです。段階確認が施工の進み具合を見るのに対して、材料確認はこれから使う材料が規格どおりかを見ます。

この記事でわかること
- 条文が求めているのは、見本または品質を証明する資料を使用するまでに提出して確認を受けることまで(共通仕様書 第 2 編 第 2 節 4.)
- JIS マーク表示品は、JIS マーク表示状態の確認とし、見本や品質を証明する資料の提出を省略できる(同)
- 搬入数量は受注者、確認欄(確認年月日・確認方法・合格数量・確認印)は監督職員等が記入する(千葉県・中国地方整備局)
- 確認は搬入毎でも使用前にまとめてでもよく、規格及び型式毎に 1 回以上。設計図書で数量の確認を行うとされたもの以外は全数確認が要らない(千葉県)
- 様式番号は発注者で違う(千葉県は工事関係書類一覧表の No.32、中国地方整備局は様式施ー15)

材料確認書は何を確かめる様式か — 段階確認書・確認・立会依頼書との分かれ方【早見表】

材料確認書は、これから使う材料が要求された品質と規格に合っているかを、使う前に監督職員へ確かめてもらう様式です

様式何を確かめるか使う場面
材料確認書これから使う材料が規格どおりか設計図書が指定した材料の搬入前・使用前
段階確認書施工がその段階まで進んだ出来形・品質・規格・数値一覧表に示された確認時期
確認・立会依頼書上の 2 つ以外で確認・立会が必要な事項契約図書で規定された場合

(段階確認書の行の 2 欄は、関東地方整備局「土木工事共通仕様書」〔令和 8 年 3 月改定〕第 1 編 1-1-1-2 37. と第 3 編 3-1-1-4 6.(1) による・2026-09-18 実読)

3 つが混ざるのは、同じ書類作成マニュアルに続けて並んでいるからです。千葉県のマニュアルは 2-6 材料確認書、2-7 段階確認書、2-8 確認・立会依頼書の順に置いています(千葉県「土木工事書類作成マニュアル」〔R6.4〕目次・2-8・2026-09-18 実読)

一番下の確認・立会依頼書は残りを受け持ちます。同県は「材料確認、段階確認以外で確認・立会が必要な場合に使用する」と書いています(同)。

段階確認の側で誰がどの欄を書くかは段階確認書の記入例の記事にまとめてあります。

対象になるのは設計図書が指定した材料だけ — JIS マーク表示品は資料の提出を省略できる

材料確認書で確認を受けるのは、設計図書が指定した材料に限られます。条文が対象にしているのは「設計図書において監督職員の試験もしくは確認及び承諾を受けて使用することを指定された工事材料」です。

その材料について「見本または品質を証明する資料を工事材料を使用するまでに監督職員に提出し、確認を受けなければならない」と定められています(関東地方整備局「土木工事共通仕様書」〔令和 8 年 3 月改定〕第 2 編 材料編 第 1 章 第 2 節 4.・2026-09-18 実読)

JIS マーク表示品は扱いが別です。同じ項に「JIS マーク表示状態の確認とし見本または品質を証明する資料の提出は省略できる」というただし書きが置かれています(同)。

どの材料が指定されるかは、発注者が区分で示している例があります。千葉県は「確認を必要とする材料の運用について」の表で、鋼材・セメント及び混和材・セメントコンクリート製品の摘要をいずれも「JISマーク表示品以外」としています(前掲 千葉県マニュアル)。

条件が細かい品目もあります。レディーミクストコンクリートは「JISマーク表示認証製品を製造している工場以外で生産されたもの」、アスファルト混合物は「事前審査制度の認定混合物を除く」です(同)。

裏返すと、指定されていない材料は対象になりません。同県は「設計図書及び監督職員に確認を指定された材料以外は、事前に監督職員の確認を受ける必要はない」と明記しています(同)。

材料確認書の対象になる材料の分かれ方。設計図書が指定した材料かどうかで、材料確認書で確認を受けるか、整備・保管して請求があれば提示するかが分かれる。JIS マーク表示品は確認の対象のまま、出すものが表示状態の確認に変わる

対象が決まったところで、では誰がどの欄を書くのでしょうか。

記入の分担 — 搬入数量は受注者、確認欄は監督職員

1 枚の様式のなかで、搬入数量は受注者が、確認欄は確認を行った監督職員等が記入します。千葉県の留意点 6)は「搬入数量は受注者が記入し、確認欄(確認年月日, 確認方法, 合格数量及び確認印)は、確認を行った監督職員等が記入する」と書いています(前掲 千葉県マニュアル)。

中国地方整備局のマニュアルも留意点 ⑥ が同じ分担です。違うのは様式名で、こちらは【様式施ー15】として掲げられています(中国地方整備局「土木工事書類作成マニュアル」〔2024-03〕4-1-4 材料確認書・2026-09-18 実読)

備考欄の使い道も両者に置かれています。千葉県 7)は「備考欄は、確認において指示を受けた事項及び材料の品質、規格等で特記すべき事項があれば記入する」としています(前掲 千葉県マニュアル)。

書く前に決まっていることもあります。同県 2)は「施工計画書作成の段階で、対象材料を受注者・発注者間で決定しておく必要がある」、3)は「材料確認書を事前に監督職員に提出する」と並べています(同)。

提出という行為そのものの位置づけは工事打合せ簿の 6 区分の記事で扱っています。

確認の回数とタイミング — 搬入毎か、使用前にまとめてか

確認を受けるのは搬入のたびでも、使用前にまとめてでもよいとされています。千葉県の留意点 4)は「確認は、搬入毎、又は使用前にまとめて行ってもよい」と書いています(前掲 千葉県マニュアル)。

回数には下限があります。同 5)は、要求された品質及び規格に適合しているかを「規格及び型式毎に1回以上実施する」と定めています(同)。

一方で、全数を確認するわけではありません。同 5)は括弧書きで「設計図書で数量の確認を行うとされたもの以外は全数確認の必要がない」と添えています(同)。

同じ項目が中国地方整備局では「規格及び型式毎に1回以上提出する」となっています(前掲 中国地整マニュアル)。文言が一字違うので、引くときはどちらの発注者の記述かを添えてください。

写真の撮り方も回数で決まっています。千葉県の写真管理基準は、使用材料の形状寸法・使用数量・保管状況を各品目毎に 1 回〔使用前〕とし、設計図書で指定された場合のみ撮影するものとしています(前掲 千葉県マニュアル)。

品質証明(JISマーク表示)は品質規格証明書に替えて品質証明資料とする場合のみ、検査実施状況は検査時に、それぞれ各品目毎に 1 回です(同)。

材料名と数量と確認日は、搬入した日に書けば 1 行で済みます。スマホから 15 秒で提出できる日報アプリの直感日報(建設・店舗など現場チーム向けの日報管理サービス)は、その 1 行を現場から出す側の道具です。

材料確認書の様式を作ったり、監督職員に提出したりする道具ではありません。品質証明書やミルシートを保管する場所でもなく、受け持つのは、どの材料をいつ搬入していつ確認を受けたかという日付の記録です。

日報が「書くのも読むのも」速くなる。スマホから 15 秒で提出。数値は設定ゼロで自動集計。クレジットカード不要で 14 日間試せます。無料で 14 日試す →400 円/人/月・最低 5 名から

材料確認書の作成・提出、品質規格証明書やミルシートの保管・管理、材料の発注や在庫の管理、積算・原価管理はできません。勤怠管理・打刻・賃金計算の機能もありません。

臨場が取れないときは机上確認 — 遠隔臨場の扱いは発注者で違う

監督職員等の臨場が得られないときは、机上確認に代えられます。千葉県は「その外観及び品質証明書等を照合して確認した資料を監督職員へ提出し、机上確認を受けることができる」としています(前掲 千葉県マニュアル)。

遠隔臨場の位置づけは、発注者によってかなり違います。千葉県は、ウェアラブルカメラ等を活用してリモートで現場監督を行う取り組みとして紹介しています(同)。

同県は「受注者は、遠隔臨場の映像と音声を配信するのみであり、記録と保存を行う必要はない」とも書いています(同)。

実施する工事には書き足すものがあります。同県は、遠隔臨場を実施する工事は施工計画書に適用種別と機器構成・仕様を記載するものとしています(同)。適用種別は、遠隔臨場を適用する「段階確認」「材料確認」と「立会」の項目です(同)。

中国地方整備局は書きぶりが違います。材料確認における臨場の節に「原則、全ての工事で『遠隔臨場』を実施する」と置いています(前掲 中国地整マニュアル)。

どちらが正しいという話ではありません。当該工事の発注者がどちらの運用かを、施工計画書を作る前に確かめてください。

発注者ごとに運用が分かれるのは、条文の側に様式の定めがないからです。

条文に「材料確認書」という名前はない — だから様式番号も参照条番号も発注者で動く

共通仕様書の条文に「材料確認書」という様式名は出てきません。第 2 編 第 2 節が定めているのは、資料の扱いと確認の受け方までです。

条文の原則は提示です。1. は品質規格証明書を「受注者の責任において整備、保管し、監督職員または検査職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない」と定めています(前掲 共通仕様書 第 2 節)。

提出になるのは例外です。同項のただし書きは「設計図書で品質規格証明書等の提出を定められているものについては、監督職員へ提出しなければならない」としています(同)。

品質の基準は契約書の側にあります。2. は契約書第 13 条第 1 項の「中等の品質」を「JIS 規格に適合したものまたは、これと同等以上の品質を有するもの」と説明しています(同)。

試験にも省略の定めがあります。3. は設計図書で試験を行うこととしている工事材料について結果の提出を求めたうえで、「JIS マーク表示品については試験を省略できる」としています(同)。

中国地方整備局はこの切り分けを言い換えています。「設計図書で『提出』を求めていない材料の資料については、保管しておれば良く、監督職員の請求があれば『提示』する」と書いています(前掲 中国地整マニュアル)。

様式名がないぶん、参照する条番号も発注者の側で決まります。千葉県の工事関係書類一覧表は、材料確認書の参照先を共通仕様書 2-1-2-1、段階確認書を 3-1-1-3-6(3) と書いています(前掲 千葉県マニュアル)。

一方、関東地方整備局の令和 8 年 3 月改定版で段階確認が置かれているのは 3-1-1-4 です(前掲 共通仕様書 第 3 編)。同じ「共通仕様書」でも、発注者と版で番号が動きます。

照合の相手は、当該工事の設計図書が指定した版です。図面と仕様書が食い違ったときの順位は設計図書の優先順位の記事にあります。

よくある質問

Q1. JIS マーク表示品でも材料確認書は要りますか?

設計図書が指定していれば対象になります。ただし出すものが変わり、条文は「JIS マーク表示状態の確認とし見本または品質を証明する資料の提出は省略できる」としています(前掲 共通仕様書 第 2 節 4.)。

Q2. 材料確認と段階確認はどちらが先ですか?

順番が決まっているものではありません。材料確認は設計図書が指定した材料に、段階確認は施工の段階に対して行われ、それぞれ別に走ります。

Q3. ミルシートは提出ですか、提示ですか?

原則は提示です。整備・保管して請求があれば提示し、設計図書で提出を定められているものだけを提出します(前掲 共通仕様書 第 2 節 1.)。千葉県は電子ミルシートの使用可も明記しています(前掲 千葉県マニュアル)。

Q4. 確認を受ける前に材料を使ってしまったらどうなりますか?

条文が定めているのは「工事材料を使用するまでに監督職員に提出し、確認を受けなければならない」までです。そのあとの扱いは監督職員との協議になります。

まとめ: 次にやること

  • 使う材料確認書がどの様式番号かを、発注者の書類作成マニュアルから拾う
  • 対象になる材料と確認の受け方を、施工計画書を出す前に監督職員と詰める
  • 搬入した材料名・数量・確認を受けた日を、その日のうちに残す

様式を出すことと、いつ確認を受けたかを残すことは別の作業です。

搬入が重なる時期ほど、材料名と数量と確認日の組み合わせは後から並べ直せなくなります。

紙の工事日誌に 1 行足すやり方でも成り立ちます。分かれ目は、搬入したその日に手が届くかどうかです。

搬入のたびに書いた 1 行を、その日のうちに現場から受け取るのが直感日報です。数値項目は設定ゼロで集計され、CSV に書き出せば期間分が 1 枚に並びます。

日報に何を書くかは現場日報の書き方の記事で扱っています。

関連記事


搬入した材料と確認日も、日報の 1 行で足りる。搬入した材料名と数量、確認を受けた日をその日のうちに記録。数値は設定ゼロで集計。無料で 14 日試す →クレジットカード不要・400 円/人/月・最低 5 名から直感日報のスマホ提出画面

※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としています。材料確認書の様式番号・記入欄・確認の運用・遠隔臨場の扱いは発注者ごとに異なり、引用した条番号は実読した版のものです。実際の工事では、当該工事の契約書と設計図書、特記仕様書と提出書類の要領、現場ルールと関係法令が優先します。疑義は監督職員と発注者にご確認ください。